歯を打った後にするべき5つの行動
歯を打ってしまった!!
おそらく、スポーツをしている人なら一度は経験したことがあるのではないでしょうか??
歯を打ってしまった後、ちゃんと処置をしていますか??これぐらいなら大丈夫!血が出てないから大丈夫!なんて思って放置していませんか??
永久歯なら歯は一生ものですよ。特に歯を打ちやすいのは前歯です。前歯は一番見た目に影響します。間違った行動をして、前歯を抜歯しないといけない!なんてことにならないように、【歯を打った後にすべき5つの行動】を紹介します。
1.歯以外に外傷がないか確認する
まず、歯を打つということは顔面に外傷を受けたことになります。
顔面に外傷を受けると、だれしもパニックになってしまう事が多いですが、冷静に対応していくことが大切です。
まずは、歯以外に頭を打っていないか?他にケガをしていないか?確認をしましょう。
歯が折れていたり、口から血が出ていても、頭を強く打っている場合などは、まず医科を受診し、脳に異常がないかどうか検査をしてもらってください。
その際、総合病院などで歯科もあれば、医科の検査後に歯科で診てもらうことも可能だと思います。
歯科がない場合はすぐにかかりつけの歯科医院を受診してください。
2.かかりつけの歯科医院に連絡する
かかりつけの歯科医院に連絡をして、診てもらえるか確認をしてください。
歯医者に連絡をせずに飛び込むのはご法度です。歯医者は基本的に予約診療で診療をしているので、どうしても手が離せない処置などが入ってる場合は診療してもらえない可能性があるので、無駄足になってしまいます。
電話で連絡をもらえれば処置に必要な器具なども準備が出来て、時間のロスなく診てもらうことが出来ます。これは打ってしまった歯を助ける為にも大切な事です。
電話で診てもらえる事になったら、歯を打った状況を出来るだけ詳しく伝えるようにしましょう。
- いつ、どこで歯を打ったのか?
- 折れているのか?抜けているのか?
- 抜けた歯はあるのか?
歯が欠けたり、歯が抜けてなくても歯科医院を受診する事をお勧めします。早い段階で適切な処置を行わなければ、後々手遅れになってしまう可能性もあります。経過観察でいいのかどうかしっかりと検査をして判断をしてもらうことが大切です。
3.抜けた歯や歯のかけらを探す
歯が抜けてしまった場合や歯が折れてしまった場合は、抜けた歯や折れた歯を探しましょう。
抜けてしまった歯でも抜けた歯の状態によっては元に戻す事ができます。抜けた歯は比較的見つかりやすいので、必ず周囲を探してください。
歯が折れてしまった場合も、場合によっては、かけらを戻して接着する事が出来るので、出来るだけ探して、歯医者に一緒に持ってきてください。
かけらがなくても歯の形を修復することは可能ですが、かけらを接着した方が見た目がより自然に仕上げる事ができます。
歯が抜けてしまった場合でも、抜けた歯があれって条件がよければ、元に戻すことができます。
4.抜けた歯は洗わずに保存
時々、抜けてしまった歯を綺麗に洗って持ってくる保護者の方がいますが、抜けてしまった歯を洗うのは絶対にNGです。
抜けた歯の表面には歯根膜という、歯と歯を支える骨を繋いでいる靭帯のような組織が存在します。抜けた歯を戻したときにきちんと元通りに戻るかどうかはこの歯根膜が重要な役割をはたします。
綺麗に洗ってしまうことで、この歯根膜をすべて洗い流してしまうとその歯の予後がすごく悪くなってしまいます。
抜けた歯の保存方法
歯の保存液
Amazonなんかでも市販されている、【歯の保存液(ティースキーパー・ネオ)】に浸けて病院へ持っていく方法です。現在では、各学校に常備されてる事も多くなりました。
歯が抜け落ちてしまったときに、保存する用の専用の液なので、歯の状態をよりいい状態で保存する事が可能です。
【歯の保存液(ティースキーパー・ネオ)】には、使用期限が設けられているので注意が必要です。万が一に備えて、定期的に新しいもにするようにしておいて下さい。
牛乳
【歯の保存液】も学校などではだいぶ浸透してきていますが、一般家庭ではまだまだ知られていない事が多いです。
そんな時に代用品として使えるのが【牛乳】です。【牛乳】であれば比較的、一般家庭にも置いてある事が多いので、覚えておいてください。
理由は、【牛乳】の浸透圧やPHが体液に非常に近いからです。
歯根膜が大切という話をしましたが、この歯根膜を守るためには、水道水のように塩素が入っていたり、消毒効果のある薬品が入っていない、人の体に近い環境で保存する事がポイントになります。
家庭でお子さんの歯が外傷で抜けてしまった場合などは、出来れば体温くらいの温度の【牛乳】に抜けてしまった歯を入れて歯医者に持ってきてください。
生理食塩水
【生理食塩水】もなかなか一般の家庭にあるものではないですが、【生理食塩水】は自分で作る事が可能です。
人の生理的食塩水の濃度は0.9%でです。この濃度になるように水に塩を溶かせばいいのです。作り方は簡単、500mlのペットボトルに水を入れ、5gの食塩を入れれば約1%の食塩水が完成します。歯を保存するのにはこれで十分です。
もし、ペットボトルもない場合の裏技は、まずは水に塩を溶かしてみて、それを目に入れてみてください。【生理食塩水】としてちょうどいい濃度の場合は沁みません。あくまで裏技なので、出来ればペットボトルで計って作りましょう。
口の中
これは、今までに書いてきた物がなにもない場合に応急的に行ってください。
ティッシュなどに包んで保存するよりも全然いいです。口の中と言っても、ケガをしてパニックになっている子供などの口にただ入れておくのは、誤って飲み込んでしまう危険があり、非常に危険です。
けが人が落ち着いている場合は舌の下に抜けた歯を置いて保存する事が勧められています。しかし、前にも書いたように泣いている子供などは誤って飲み込んでしまうので危険です。その場合は、下唇と歯の間に挟むようにして歯を入れて保存してください。
これであれば、付き添いの人が外から押さえていれば飲み込む危険もありません。
5.急いで歯医者に連れていく
歯が折れてしまったり、歯が抜けてしまった場合は、時間との闘いです。
最初に書いたように、他に外傷があればそちらを優先するのは仕方ありませんが、歯の予後は悪くなってしまいます。
歯のリミットは30分と言われています。30分を過ぎると予後は悪く、最悪の場合、抜歯になってしまいます。
歯が折れて長時間放置してしまうと、早ければ神経を取らずに処置が出来たかもしれない歯が神経を取らないといけなくなったり、抜けてしまった歯を戻してもうまく元に戻らなくて抜歯になってしまったりします。
他に外傷がないことがわかれば、すぐに適切に歯を保存し、急いで歯医者に向かいましょう。
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